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純白なる海・第十九章  / まさ・みち (h175-177-219-025.catv01.catv-yokohama.ne.jp) : 2017/05/19(Fri) 22:27 No.99833  
返 信
      花の名は 

わたしの好きな お花は
 ね
  フリージア
      と
   すこし 顔を
 あげて
      得意気に
  あなたは いった

ふりーじあ?
 ぼくは
 そのふしぎな 花の名を
 知らなかった

あなたの好きな
   お花は
     なあに?

瞳を
 かがやかせて
     幼な子のように
        あなたは 問うた

ぼくは 戸惑った
好きな花のことなど
これまで 考えたことが なかった

コスモス
     と
 ぼくは 慌てて 答えた
 
     すこし 首を 
傾げて
        あなたは
   明るく
      微笑んだ


眩しいばかりの
    春の
 空が
      あなたのうえに 
あった


     *  

未知の好きな花は、フリージア・・・どんな花なのか、ぼくにはさっぱりわからない。見たことも聞いたこともない。
『あやめ科の多年草、淡黄色のよい匂いの花をひらく』

未知から突然に好きな花の名前を訊かれてとまどった。そんなこと今まで考えたこともなかった。あわててコスモス≠ニ答えた。でもそれって秋の花だよね。

「あなたが住む街をみたい」
未知がぼくにそう言った。
そして今日、二人で横浜に行く。
ぼくの就職する会社は大船にあり、会社の独身寮は大船と鎌倉市の境目にあったが、横浜はぼくも行ってみたいと思っていた。

外人墓地から港の見える丘公園、中華街で昼食をとり、山下公園を歩く。海からの風が頬に気持ちいい。横浜は白いカモメがよく似合う街だった。

「このネクタイ、おとうさんに結んでもらっての。あたしうまく結べなくて」
未知は頬を微かに染めてはにかんだ。
「帽子とお揃いなんだね」
真紅色のネクタイと帽子がぼくには眩しかった。

陰鬱だったぼくにこんな輝かしい日があるなって想像さえできなかった。今日という一日がぼくたちの凝縮した青春そのものだった。

でもあと二日後には、ぼくは故郷を出て、未知とも離ればなれになる。

未知と同期生だったらどんなによかっただろう。そしたら後一年、ぼくたちは高校生として付き合っていけたのに・・・それがとてもかなしかった。

     *  


ひとりで悩まないで
ひとりで苦しまないで
ひとりで泣かないで
ひとりで傷つかないで

わたしがいる わたしがいる
わたしがいる わたしがいる

歩き疲れるのもいっしょ
ころぶのも つまずくのもいっしょ

そして血がでるのも いっしょです

おねがいです
どうぞ ふたりで

何を書いたらいいのか わからないのです

わたしが何を書いたからといって
あなたの考えが変わるわけでもない

それはわかっているつもりです

でも
たまらないのです

そんなわたし・・・そんなあなた

生きて欲しい・・・それだけです

悲しみだけしか与えることができないような気がするんだ

わたしの涙はまたおおきくふくれあがった

わたしがそれでもいい

わたしがそれでも後悔しない

って言ったら

あなたの旅に

わたしもつれて行ってくれますか?




  

Re: 純白なる海・第十九章 古明地ことり (fl1-60-239-244-202.tky.mesh.ad.jp) - 2017/05/20(Sat) 07:44 No.99847  

いいよ・・・

そこに 地上の木星に逢える

レインボーユーカリ【Scars of Jupiter】

元気な時は 東京のどこかを歩いてる

スズメが逃げない子が歩いてる
  

Re: 純白なる海・第十九章 らな (zaqdb7331d5.zaq.ne.jp) - 2017/05/21(Sun) 11:53 No.99876  

痛切ですね……
未知と同じ学年だったら運命は変わっていた……

でも未知と出会わなかったらあなたは死んでいた

未知はあなたにどこまでもついていきたかったんですね

そうするには幼すぎて

高校生だから……

真沙の精神は高校生より大人びて
生きる実感のなさに自死を思い詰めていて

遠距離恋愛じゃダメなの?
って、未知は思うでしょう…

二人をへだててしまうのは
一体何なんでしょう……

切なさが幾重にもおそいます……

つかのまの横浜、
まばゆいその輝き

古風な純粋さゆえの美しさが
全編に満ちていました





  

古明地ことり さんへ。 まさ・みち (h175-177-219-025.catv01.catv-yokohama.ne.jp) - 2017/05/21(Sun) 20:38 No.99890  


地上の木星って、なんなのだろうって、考えましたが、分かりませんでした。

ぼくは田舎生まれで、18歳までいたから、横浜駅でも、その人込みで、萎えます。

東京はもっと人が多くいますよね。苦手です。

吸う空気さえ酸素不足で、口があふあふです。

東京のカラスも恐いです。襲ってくるよ。

でもカラスだって、たいへん。生きていかなきゃならないものね。


  

らなさんへ。 まさ・みち (h175-177-219-025.catv01.catv-yokohama.ne.jp) - 2017/05/21(Sun) 20:42 No.99891  


「純白なる海」を的確に解説してくれてありがとう。

自分でも理解していないところまで、らなさんはわかっているんですね。

次の第二十章≠ヘ、真沙は就職で故郷を離れます。二人は離ればなれになります。

ここで、「純白なる海」は第一部として、少し中断したいと思います。

第二部は、真沙が就職後から展開できると思います。

だから、次の第二十章≠ヘ第一部の終章としたいと思いますので、よろしくお願いします。

みなさんからの励ましで、少し走り過ぎて、ちょっと、疲れました。
  

にゃー  古明地ことり (fl1-60-236-13-92.tky.mesh.ad.jp) - 2017/05/21(Sun) 23:58 No.99894  

レインボーユーカリって名前の木だよ?

私が木に生まれ代わったらって話

ん〜 それだけ
  

Re: 純白なる海・第十九章 陽炎 (kd119104002089.au-net.ne.jp) - 2017/05/22(Mon) 13:13 No.99900  

せつないまでの未知の気持ちが伝わってきますね
ただ、生きていてほしい
それだけを伝えたいために
どれだけの言葉を費やせばいいのか

次回で1部終了ですか
もっと読んでいたい気持ちですけど
一度、区切りをつけて
またいつか、再開されることを
心待ちにしています
  

古明地ことり さんへ。 まさ・みち (h175-177-219-025.catv01.catv-yokohama.ne.jp) - 2017/05/22(Mon) 19:26 No.99909  

こんばんわ! ことりさま。

ユーカリの木は知っていましたし、見たこともありますが、レインボーユーカリは知りませんでしたので検索しました。

『虹色に輝く地球上もっともカラフルな木』

写真をみましたが、美しいですね。
ペンキで彩色したみたいにカラフルです。
こんな樹があるんですね。
実物を見てみたいものです。

こんな神秘的な木に生まれ代われるなら本望ですね。
  

陽炎さまへ。 まさ・みち (h175-177-219-025.catv01.catv-yokohama.ne.jp) - 2017/05/22(Mon) 19:28 No.99910  

コメントありがとうございます。

次の第二十章で、真沙は就職のために故郷を離れます。

ここで一つの区切りとして『純白なる海・第一部』として中断したいと思っています。

陽炎さん、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
おなまえ
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