うおのめ文学賞の歴史
文責 実行委員長

2001年の夏に第1回を開催し、その半年後の冬に第2回、2002年の夏に第3回、2003年の夏に第4回うおのめ文学賞を開催してきた。

参考資料
第1回 エントリー総数 33作品
第2回 エントリー総数 48作品
第3回 エントリー総数115作品
第4回 エントリー総数145作品

 2001年の夏、うおのめ企画のコンテンツの一つである文芸ウェブリング「オンライン作家同盟うおのめリング」の祭典として、リングの活性化を大きな目的に掲げ、うおのめ文学賞を創設した
 当時、まだ少数だった当リングのリングメンバーの大部分が参加、また、リングメンバーの紹介によってリング外からも多数参加して頂いた。その第1回を開催した後、「これは面白い」と感じて頂いたたくさんの方に新しくリングに参加して頂いたり、続けて開催して欲しいとのエールが沢山寄せられ、3回、4回と回を重ねることができたと思う。こうして回を重ねていくに従って、リングの祭典という枠組みを取り外して、大きくオンライン文学全体の祭典として成長し続けてきた。その間、まさに、参加者の皆さんの声かけがここまで本賞を大きくして頂いたとしみじみと思う。そしてまだまだ、本賞はオンライン文学での大事な役割を担って成長し続けるのだろうと思っている。
 本賞は「書き続ける力」を全ての参加者に開催後に小さな種としてそれぞれのホームグランドへ持って帰って頂くための役割を担っているということは、リングの祭典であった第1回から大きく成長し続ける軌跡を描き出した第4回まで一貫して認識し続けてきた。
 「書き続ける力」とは一言で言っても奥が深い。
 『創作は独りでするものだが、文学は独りではできない。仲間のいる場所が必要である』という大きな柱があり、自分らしい作品を書くこと、自分の作品世界を大切にしていくことを実現していくことが「書き続ける力」を意味しているのではないだろうか。そのために、万人向けのマニュアルではなく、参加者全てとの対話を通じて、そうしたことを可能にするための手段をその時その時のオンライン事情に応じて模索する必要があるわけである。
 現在、オンライン上には様々な批評サイト、合評サイト、文学賞サイトなどがあり、それぞれのサイトさんの性格や雰囲気がそれに応じた役割と手段をもっている。「うおのめ」らしくそれを実現するには、一般投票制度、選考委員制度、合評制度、祭典的側面をそうした手段の柱とするべきだと考えている。
 第2回では、奨励賞・新人賞・実行委員長特別賞を創設してポイントだけではない評価というものを反映する工夫をした。
 第3回では、合評広場と感想広場をお祭り広場とは別に設置し、読者や書き手間の交流を円滑にするよう工夫した。
 第4回では、それまで参加者のニーズとして大きかった読者賞を創設。また、さらに大きな視野でオンライン文学全体の祭典としての特色を打ち出すよう、細部の調整を行い、実行委員会を設置して、複数名による円滑な運営できるよう工夫した。
 毎回、開催前、開催中、開催後と毎日が新たな課題の発見の連続である。その発見や参加者の皆さんの率直な意見が可能性の選択肢として大きくなり、オンライン文学の動向を見据えると同時にオンライン文学をようやく出発することができると信じている。
 そうする中で、読者、書き手全ての文芸愛好家にとってより「うおのめらしい文芸の場」としての役割を果たしていきたいと思っている。例えば、第2回の「これからも書き続けていくために」では、合評のマナーについて語り、第3回では合評と批評と書評と感想と講評というのは目的も手段も違うのだということを語ってきたし、第4回では、マナーを踏まえ、各評の目的と方法の違いを踏まえた上での酷評とは本来はあり得ないということを語った。その時々の文芸やオンラインの状況の中で、次代の文学へのナビゲートをしていきたいと思ってのことである。
 より多くの文芸愛好家が安心して参加できる場所、そして読者として参加した人も作品をエントリーした人も、必ず、もれなく、そっとお渡ししている小さな種が大きな優しい風の吹く森にしていただけるような進歩をしていきたい。

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